2020年2月から新型コロナウィルス感染症の影響で、3月、4月にテレワーク(在宅勤務)を始めた企業が増えました。5月以降も感染予防のため、テレワークを継続する企業は増え、8月現在も全国的に感染者数が増え続け、テレワークを行う企業も増え続けている状況です。
いざ、テレワークを始めようとした時に、パソコンが正常に動作しなかったり、スカイプやズーム等のビデオ通話でマイクやイヤホンが正常に動作しなかったりと様々なトラブルに遭遇した方も多いのではないでしょうか。自宅で快適にパソコンを使用するためには、パソコンの性能は重要です。
今回のトピックスでは、パソコンの性能向上のための手段について、紹介します。
今まで使用していたパソコンの性能を向上させる方法
(1)パソコンのメモリを増やして、動作スピードを速くする。
(2)HDD(ハードディスクドライブ)をSSD(ソリッドステートドライブ)に交換する。
(3)HDDの使用量が80%以上を超えている場合、データを整理して、空き容量を増やす。
(4)デスクトップ上にアイコンやファイル等を画面いっぱいに表示している場合には、パソコン起動時の時間短縮のため、アイコンやファイル数を減らす。
(5)パソコンをリカバリして、パソコンをリフレッシュした状態で使用する。
しかし、Windows7のパソコンもしくはWindows7をアップグレードしてWindows8やWindows10にアップグレードされている方も多いと思います。その場合、上記対策を行っても動作スピードがあまり向上しないこともあります。その場合、新しいパソコンに買い替える必要があります。新しいパソコンを購入する際には予算もあると思いますが、データを保存する部品として主流であったHDDをSSDにすることをお勧めします。
SSD搭載パソコンとは?
現在、販売されているパソコンの半数程度にSSDが搭載されています。
SSDの一番の魅力は、データの読み書き速度です。今まで主流であったHDDは、200メガバイト/秒程度が限界でしたが、SSD(2.5インチタイプ:SATA接続)の場合は580メガバイト/秒と2倍以上の速度になっています。さらに、基板タイプのSSD(M.2 NVMe、Pcle4.0接続)の場合には5000メガバイト/秒とHDDの25倍以上の速度があります。
私の使用しているウィンドウズ10のHDD搭載のノートパソコンと新しく購入したSSD(2.5インチタイプ:SATA接続)を比較してみましたが、ウィンドウズ10の起動に2分近くかかっていた時間が50秒くらいに短縮することができました。基板タイプのSSD(M.2 NVMe、Pcle4.0接続)搭載のパソコンも使用しておりますが、ウィンドウズ10の起動も10秒ほどで起動できるので、ストレス無く使用しています。パソコンを使い始める起動時間だけでなく、WordやExcel、Powerpointなどのアプリケーションソフトウェアの起動も高速になります。HDDではアプリケーションソフトウェアの起動に10秒ほどかかっていましたが、SSD(2.5インチタイプ:SATA接続)では2秒ほどで起動しています。上記の起動速度は、CPUがCorei5を使用している場合の速度ではありますが、HDDに比べSSDの起動速度の速さは、かなり快適な状態となります。
SSDの動作速度が速くなる理由
SSDの動作速度が速くなる理由は、内部構造にあります。SSDはソリッドステート(半導体)という名前の通り、フラッシュメモリーのチップにデータを記憶します。専用のコントローラーチップが制御することで、複数のチップへの高速アクセスを可能にしています。HDDのように機械駆動部品がなく衝撃にも強い特徴があります。HDDは、高速回転する磁気ディスク上で磁気ヘッドを動かして読み書きしますが、磁気ヘッドは振動に弱く、磁気ヘッドの移動距離によってデータの読み込み速度が左右されてしまう欠点があります。
SSDの特徴の一つとして、断片化の影響を受けないという点があります。HDDでは1つのファイルが磁気ディスク上の離れた場所に記録されることがあります。これを断片化と呼びます。断片化が増えると磁気ヘッドを移動する時間が増え、データの読み書き性能が低下してしまいます。これを解消する方法に断片化した記憶領域をまとめる「デフラグ」がありますが、SSDでは電気的にデータの読み書きを行うので断片化が性能に影響しにくくなっています。
さらに、SSDの特徴として消費電力の違いがあります。SSDの消費電力はHDDの半分程度しかないため、バッテリーの持続時間が長くなります。
SSDには、上記のような特徴がありますので、今後、パソコンを買い替える場合の参考にして頂ければと思います。テレワーク時にも快適な作業環境で仕事の効率を高めましょう。
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